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【エルメス】ヴォースイフトとは?素材の特徴・経年変化の有無・お手入れ方法を解説
エルメスのヴォー・スイフトは柔らかい牛革素材の一種です。今回は、エルメスのヴォー・スイフトという素材の特徴や経年変化の有無、お手入れ方法などを詳しく解説します。
エルメスのヴォー・スイフトとは?
ヴォー・スイフトは2006年に「ヴォー・ガリヴァー」の後継として登場した牛革素材です。
「ヴォー」は、フランス語で「子牛(子牛革)」を意味する。「スイフトは」、アイルランド(当時はイギリス領)の小説『ガリヴァー旅行記』の作者ジョナサン・スウィフトに由来していると言われています。
単にスイフトと呼ばれることが多いです。
発色性に優れている
「ヴォー・スイフト」は「クロムなめし」という方法で加工された牛革です。クロムなめしは塩基性硫酸クロムを使って革をなめす技術で、革に柔軟性と伸縮性を与え鮮やかな色彩を実現します。
この技術で作られたヴォー・スイフトは、淡い色は柔らかく濃い色は鮮やに発色するのが特徴です。
そのため、色のバリエーションが豊富で綺麗な色味にするのが難しいとされるゴールドカラーもヴォー・スイフトであれば綺麗に作れます。
経年変化を楽しめる
ヴォー・スイフトは手に馴染むような滑らかな触感とマットな質感が特徴です。
柔らかく適度な弾力があり、革目は細かく型押しが施されています。また、使い込むほど風合いが増し質感が変化するため経年変化も楽しめる素材です。
しかし、繊細な素材なので傷がつきやすく、経年変化を楽しむためには日頃のメンテナンスが欠かせません。
ヴォー・スイフトは人気がない?
ヴォー・スイフトは人気がないと一部で言われていますが、決してそのようなことはありません。
確かに、ヴォー・スイフトは素材の柔らかさ故に大きなバッグの場合は型崩れしやすいという欠点があります。また、傷がつきやすいためラフに使いたい人にはあまり適していないかもしれません。
しかし、軽量でありながら発色が非常に美しいところがヴォー・スイフトの魅力です。
これまで傷がつきにくいエプソンやトゴなどの素材を好んでいた方も一度使ってみると、スイフトに対する印象が変わるでしょう。
コンパクトサイズのバッグや小物であれば型崩れの心配も少ないです。例えば、バーキンの場合、25サイズであれば型崩れしにくく、発色の良さを活かして綺麗に持つことができます。
ヴォー・スイフトの定番カラー
エルメスのアイテムは同素材でも色が違うと印象も変わります。ここでは、エルメスのヴォー・スイフトの中で人気の高い定番色を8色紹介します。
ブラック
飽きのこない色といえば定番のブラックです。
柔らかくマットな質感のヴォー・スイフトは重厚感のあるブラックにより高級感を演出してくれます。
フォーマルやビジネスシーンにも相性が良く男性にも人気の色です。
ゴールド
ゴールドはエルメスの象徴的な色のひとつであるキャメルカラーです。
飽きのこないナチュラルでコーディネートに取り入れやすい色合いが特徴で、日本人への肌馴染みも良いため人気の高い定番色です。美しい色を出しにくいゴールドもヴォー・スイフトの発色性の良さによって美しく上品な色に仕上げることができます。
ポティロン
鮮やかで深みのあるオレンジのポティロンは、ゴールドと同様にエルメスのブランドイメージを象徴する色です。
明るく華やかでありながら高級感が漂い、マットな質感を持つヴォー・スイフト素材との相性は抜群です。
普段使いはもちろんイベントやパーティーシーンでも映える色です。
ハバナ
赤みのあるチョコレートブラウンのハバナは、光沢のある落ち着いた印象が魅力の色です。
ブラックよりも柔らかさがあるため、重すぎず大人らしい色を探している方におすすめです。ヴォー・スイフト素材とも相性が良く地味すぎず深みが感じられます。
ブルーパラダイス
ブルーパラダイスは人気色のブルージーンに似た「楽園」「南国」を連想させる色です。差し色として取り入れるのがおすすめで、コンパクトなアイテムを持つとセンスの良さが光ります。
エレガントな雰囲気を与えるブルーパラダイスはどんな場面でも輝く魅力を放つ個性的な色です。
ローズドラジェ
ローズドラジェはペールトーンの繊細で可憐な淡いピンクです。
ヴォー・スイフトの発色性の高さによって生み出される桜の花を思わせる淡い色は、女性の魅力を一段と引き出してくれます。
ローズドラジェは希少性が高いため、一目置かれる色と言えるでしょう。
ブルーフリーダ
ブルーフリーダは2020年に登場したビビットで彩度の高い鮮やかなブルーカラーです。
鮮やかな色の中にも大人の落ち着きを感じることができ清潔感のある印象を与えられます。
シンプルなコーディネートが多い方やいつもより遊び心を持たせたい方におすすめです。
ジョープッサン
ジョーヌ・プッサンはやわらかなペールイエローが魅力です。フランス語の「プッサン」は「ひよこ」の意味で優しく可愛らしい印象を与えます。
ヴォー・スイフト素材を使用したジョーヌ・プッサンは黄色味が濃くなりますが、「ライム」や「スフレ」ほど濃い色ではないため春夏に取り入れたい色の1つとして人気です。
ヴォー・スイフトが使用さているエルメスの人気バッグ
ここでは、ヴォー・スイフトが使用されているエルメスの人気バッグを5種類紹介します。
バーキン
バーキンはエルメスの中で最も人気と知名度が高いバッグです。
イギリスの映画女優ジェーン・バーキンのニーズに応えて作られ、その最大の魅力は収納力の高さにあります。
フラップを開けると大きな開口部が現れ、仕切りがないため大きな荷物も収納可能です。どんなシーンでも使えるところも魅力のハンドバッグです。
ヴォー・スイフトの柔らかさが角の多いバーキンに優しさをプラスしてくれます。カラー展開の豊富なバーキンと発色の良いヴォー・スイフトの相性も抜群です。
ケリー
エルメスのケリーバッグはエレガントなデザインと高い機能性を兼ね備えたエルメスを代表するバッグの1つです。
ミニマルな台形型のフォルムは芸術的で、フラップが被さりベルトで開閉するシンプルなデザインです。フォーマルなシーンからカジュアルなスタイルまで相性が良く、さまざまなシーンで活躍するアイテムです。
クラシカルで気品のあるケリーバッグにはその魅力を高めてくれる高級感のあるヴォー・スイフトがおすすめです。
ガーデンパーティー/ガーデンツイリー
エルメスのバッグの中でも実用性が高いアイテムとして知られるガーデンパーティはもともと園芸用品を収納するために作られたスナップボタン付きのトートバッグです。
高い収納力が特徴で通勤や通学などデイリーバッグにぴったりです。
ガーデンパーティはキャンバス素材が多いためカジュアルになりすぎてしまうことがありますが、ヴォー・スイフト素材を使用したガーデンパーティはマットな質感でレザーの高級感が大人の気品を感じさせます。
ヴォー・スイフト素材は使い込むほど風合いが増し、なめらかな質感がエレガントな印象を与えてくれます。
エヴリン
ヴォー・スイフト×フェルト
エルメスの代表的なショルダーバッグであるエヴリンにもヴォー・スイフトが使用されているものがあります。
エヴリンは「H」のパンチングデザインが目を惹くアイテムです。
エヴリンは普段使いのバッグとして選ぶ方が多いため、ヴォー・スイフトを選ぶことで風合いの変化をより楽しむことができます。
リンディ
リンディは2007年頃に登場した比較的新しいラインです。ころんとした丸みのある形状が特徴でハンドバッグとショルダーバッグの2way仕様です。
2019年にはリンディミニが登場しミニバッグのトレンドもありとても人気が高くなっています。
リンディは柔らかなフォルムと機能性の高さが魅力のためヴォー・スイフトと相性の良いデザインです。
また、リンディは明るい色も多いため、発色の良いヴォー・スイフトを選ぶとエルメスならではのカラーリングも堪能できます。
コンスタンス
コンスタンスは1969年に登場したエルメスの「H」マークの金具が特徴のバッグで現在では入手困難と言われる人気アイテムです。
コンスタンスはシンプルながらもエルメスのエレガントさを体現しているためカジュアルなコーディネートにも合います。
コンスタンスは飽きのこないデザインで長い間使用し続ける方も多いため、経年劣化を楽しめるヴォー・スイフトとの相性は抜群です。
ツールボックス
エルメスのツールボックスは2010年に発表されたバッグでバーキンやケリー、ピコタンなどとは異なり、角ばった形状と大きな開口部が特徴的な「道具箱」を思わせるデザインとなっています。
ビジネスシーンにも休日のお出かけにも活躍するツールボックスには上品な風合いが際立つヴォー・スイフトがおすすめです。
都会的でスタイリッシュなファッションアクセサリーとしても存在感を放ち、長く愛用したくなるアイテムです。
ヴォー・スイフトのお手入れ方法
一般的な革製品のお手入れではクリームの使用が推奨されています。
しかし、エルメスでは市販のアイテムを使用したお手入れは推奨していません。購入した店舗やブランドの公式ガイドラインを確認してみましょう。
特に、ヴォー・スイフトは傷が目立ちやすいため定期的にメンテナンスしましょう。
またエルメスの直営店ではメンテナンスも受け付けています。大切なアイテムを長期間きれいな状態で保つためにも、定期的に直営店でメンテナンスをしてもらいましょう。スレや傷などができた場合は、修理も受け付けてもらえます。
ヴォー・スイフト以外のエルメスの代表的な革素材
エルメスには、ヴォー・スイフト以外にもさまざまな革素材があります。ここでは、ヴォー・スイフト以外のエルメスの代表的な革素材を6種類紹介します。
トゴ
トゴの正式名称は「ヴォー・クリスペ・トゴ」で、1997年にエルメスのバッグ素材として誕生しました。
雄の仔牛の皮から作られ、細かなシワ模様が特徴です。指で触れると分かるほど深い型押しが施され、適度な柔らかさで傷や擦れにも強く扱いやすい素材です。
そのマットな質感と発色は上品さを演出し、さまざまなコーディネートに合わせやすく、エルメスの牛革の中でも人気があります。バッグや小物に広く使用されています。
トリヨンクレマンス
トリヨンクレマンスは、かつて「ムー」とも呼ばれていた、雄牛の革から作られる素材です。
柔らかくマットな質感と大きめの革目が特徴で、適度なハリがあるため傷や擦れに強い反面、水分には弱いため注意が必要です。
エルメスのアイテムの中でもよく使用されており耐久性がありますが、重い素材のため特に大きいバッグですと重量感を感じます。
ヴォーエプソン
ヴォーエプソンは2003年にエルメスのラインナップに追加された新しい素材で廃盤となったクシュベルの後継となる素材です。
クシュベルは光沢のあるガラス加工が施されていましたが、ヴォーエプソンはガラス加工がなくマットな仕上がりとなっており、落ち着いた印象を与えてくれます。また、適度な固さとハリがあり型崩れしにくいのが特徴です。
傷や擦れにも強く軽量で持ち運びしやすいため、大きなサイズのバッグにもおすすめです。発色も良いためバッグや財布、小物など幅広いアイテムに使用されています。
アルデンヌ
フランス北部からベルギー南部に位置するアルデンヌ地方の雌仔牛の革です。
粗めの型押しで、重厚感があるのが特徴です。
しかし現在は廃盤となり、後継素材としてヴァッシュリエジェが使用されていましたが、ヴァッシュリエジェも既に廃盤となっています。
ボックスカーフ
生後6ヶ月までの雄仔牛の革を使用したスムースレザーで、しっかりとした硬さと上質な質感、艶やかな光沢が特徴です。
一定方向へ流れる繊細なシワ模様である「水シボ」があり、経年変化によりその美しさが増します。
ボックスカーフという名前は1890年代のイギリスの靴屋「ジョセフ・ボックス」の名称に由来しています。
クシュベル
クシュベルは、正式名称を「ヴォー・グレネ・クシュベル」といい、雄仔牛のレザーに光沢のあるガラス加工が施された素材です。
細かい革目の型押しが施され、軽量で耐久性や防水性に優れているため、ケリーやバーキンなどエルメスのアイコンバッグにも使用されていました。
非常に扱いやすく人気の高い素材でしたが、現在は廃盤となっており、似た特徴を持つヴォーエプソンがその後継としてエルメスの定番素材になっています。
ヴォー・スイフトのアイテムの買取相場価格
エルメスのヴォー・スイフト素材が使用されている主なアイテムの買取価格の一例を見ていきましょう。
モデル | 色 | 買取価格 |
バーキン25 | ヴェールフィズ | 210万円 |
バーキン25 | オレンジ | 131万円 |
ケリー25 | ブラック | 260万円 |
ケリー28 | アニスグリーン | 75万円 |
リンディ26 | エトゥープ | 33万円 |
ミニコンスタンス | チャイ | 154万円 |
ツールボックス20 | ブルーエレクトリック | 42万円 |
上記の買取価格はあくまでも一例です。状態はもちろん、色によっても買取価格が異なるため、詳細な金額が気になる方は無料査定を利用しましょう。
エルメスのアイテムを高価買取してもらう5つのコツ
エルメスのアイテムを高価買取してもらうためには、アイテムの状態の良し悪しだけではなく、付属品を揃えることやキャンペーン情報などをチェックする必要があります。
そこで、エルメスのアイテムを高価買取してもらうためのコツを紹介します。
付属品を揃える
エルメスのアイテムを高価買取してもらう場合、付属品の有無が査定額に影響することが多くあります。
状態 | 付属品 | 査定額への影響 |
未使用品 | 箱、保存袋 | 影響あり |
サイテス(エキゾチックレザー)、ショルダーストラップ、クロシェット、カデナ、鍵など | 影響あり | |
中古品 | 箱、保存袋 | 影響なし |
サイテス(エキゾチックレザー)、ショルダーストラップ、クロシェット、カデナ、鍵など | 影響あり |
例えば、購入時に付いていた箱や保存袋などがあると買取価格がアップする可能性があるためとても重要です。もちろん付属品がなくても買取は可能ですが、高額買取を狙うなら付属品は取っておきましょう。
なお、中古品の場合、箱や保存袋の有無が買取価格に大きな影響を与えることはあまりありません。
複数の買取業者を比較する
エルメスのアイテムを高く買取してもらいたいなら、複数の買取業者を比較しましょう。
1社だけの査定だと提示金額が高いのか安いのかを判断することが難しくなってしまいます。
他の買取業者の方が査定金額が高かったり、サービスの質が高いのに査定金額が安かったりと、買取業者によって特徴が様々です。
したがって、複数の買取業者に査定を依頼して比較検討することがとても重要で、この査定金額を軸に金額よりもサービスの質を重視するのか、サービスよりも金額を重視するのかなど、自分に合った買取業者を選ぶことができます。
不要な物をまとめて売却する
エルメスのアイテムだけを売っても高く買取してもらえる可能性はありますが、他にも売りたいブランドアイテムがあれば同時に売却することをおすすめします。
お店にもよりますが、複数のブランドバッグを一緒に売ることで買取価格が高くなるケースもあります。
ひとつひとつ買取に出すのは手間も時間もかかるため、一緒に売りたいブランドアイテムがある場合は、まとめて買取してもらいましょう。
売却前に簡単な手入れをする
バッグの状態を良くするために自宅でメンテナンスをしましょう。
表面についた目立たない汚れやホコリを丁寧に拭き取るだけでも印象は大きく変わります。
ブランドバッグの買取では、商品の状態が買取価格に大きく影響します。内側に溜まっている黒ずみやホコリも、落としておくとよいでしょう。
キャンペーンを利用する
買取店の中には「期間限定で買取価格が〇%アップ!」といったキャンペーンを行っていることがあります。
こういったキャンペーンを行っている買取店で買い取ってもらうことで、買取相場よりも高い金額で売却できるのがポイントです。
高価買取を狙うのであれば、何らかのキャンペーンが行われている買取店を狙って探すのがおすすめです。
ブランドオフは「エルメスのアイテム」を高価買取中!
現在、ブランドオフでは、エルメスのアイテムを高価買取中です。
ブランド品の買取に特化しており、エルメスのアイテムの買取実績も豊富です。
全国約40店舗展開中で各店舗にブランド品を熟知したプロの査定士が在籍、業者専用のオークションも運営してるので、最新の相場に合わせた買取が可能です。
状態や状況によっては相場以上の買取金額がつく可能性があるため、エルメスのアイテムの買取をご検討中の方はぜひ当社ブランドオフにご相談ください。
店頭、宅配、出張の3つの買取方法に加えて、LINE査定も行っております。
エルメスのアイテムを売るなら、ぜひブランドオフへ♪