【金相場】なぜ上がり続けるのか?今後の推測とおすすめの最速価格確認方法もご紹介

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金相場はこの数十年で大きく変動してきました。

特に2020年以降に大きな変動を見せており、多くの投資家が注目しています。この記事では、なぜ金相場が上がり続けるのか、その背後にある要因と今後の推測について詳しく解説します。

また、金価格をリアルタイムで確認できる便利な方法もご紹介しますのでぜひ参考にしてください。

金相場の基本知識

金相場とは、世界市場における金の取引価格を指します。

金は通貨や株式のように、世界中で取引される資産であり、その市場価格はさまざまな要因によって決定されます。

特に、

・ 需要と供給のバランス
・ 経済情勢
・ 投資家の心理

が金相場に大きく影響を与える重要な要素となっています。

金相場とは何か

金相場とは、金が取引所や市場を通じてどれだけの価格で売買されているかを示すものです。

金は、貴金属としての価値だけでなく、経済的な安全資産やリスクヘッジとしても広く認識されています。そのため、金相場は市場の動きや経済情勢によって日々変動するという特徴があります。

また、金は希少性が高く、安定資産としての役割を持っていますが、地球上に存在する金の総量は限られており、今後供給量が増加することは難しいのが現状です。

対して、需要は年々増加しており、ジュエリーや工業用途、そして投資目的などますます金の需要が高まっています。このような需要と供給のバランスで金の相場が決定します。

金相場はどのように決定されるのか

金相場は、ニューヨーク、ロンドン、東京といった主要な取引市場での取引に基づいて決定されます。

これらの市場での取引価格は国際的な基準として使われ、多くの国や地域での金取引価格のベースになります。

中でもロンドン貴金属市場協会(LBMA /  London Bullion Market Association)は世界中の中央銀行、金融機関、ジュエリー業者、投資家などが参加する非常に大きな取引量を誇る取引所です。

このロンドン貴金属市場協会では、ロンドン時間の午前10時30分と午後3時に金の価格が設定されます。このプロセスは「金のフィキシング(ロンドンフィキシング)」と呼ばれ、主要な銀行や市場関係者が協議の上で決定する価格です。

このため、金価格を提供しているウェブサイトやサービスの多くは、このロンドンフィキシングに基づいて、毎日更新されることが一般的です。ただし、この価格はリアルタイムでの変動を反映するものではなく、ある意味でその日の「基準値」として扱われることが多いです。

「金相場」と「金価格」の違い

次に、金相場と「金価格」の違いについて理解しておくことが重要です。

金相場は市場全体の価格動向を指し、各国の取引所で取引される金の基準価格のことです。これに対して、金価格は実際に売買される際の価格であり、国際的な金相場に基づいて設定されますが、取引手数料や輸送コスト、取引する国や地域によっても異なる場合があります。

つまり、“金相場”は全体的な市場の動きを示し、“金価格”はそれを基にした実際の取引価格なのです。

金相場に影響を与える主要な要因

金相場に影響を与える主要な要因として、世界経済の動向が挙げられます。

例えば、世界的な金融危機や地政学的リスクが高まると、投資家は安全資産として金を購入する傾向が強まります。これにより、需要が急増し、金相場の急騰が起きるのです。

加えて、ドルの価値が下落すると、金の相対的な価値が上がるため、ドルと金の相関関係も重要な要素になります。

その他にも、中央銀行が金の保有量を増やす場合や、主要国の金利政策が変動する際も、金相場に大きな影響を与えることが知られています。

金相場が上がり続ける理由

金相場が上がり続ける理由

金相場が上昇し続ける理由には、複数の要因が絡み合っています。

その中でも、特に大きな影響を与えるのが先述した世界的な不安定性や経済的な変動です。

金は「安全資産」としての特性を持つため、不確実な状況が続くほどその価値が見直され、相場が上昇する傾向にあります。

世界的な不安定性と金の価値

政治や経済の不安定さは、金相場の上昇を促す大きな要因の一つです。戦争や政情不安、パンデミックなど、経済の先行きが不透明になると、多くの投資家は安全資産である金に資金を移します。

例えば、2020年の新型コロナウイルスの世界的なパンデミック時、金相場は急激に上昇しました。これまでに経験したことのない規模で経済が停滞し、各国が金融政策を緩和する中で、インフレへの懸念が高まったのです。

こうした状況下で、金はインフレに強い資産として投資家に支持され、価格が急騰しました。

また、地政学的なリスクも金相場を押し上げる要因です。

戦争や地域紛争などの発生時、特に不安が増大する時期には、投資家はリスク回避のために株式や通貨から資金を引き上げ、金に資金を移すため金の需要が増加し、相場が上昇します。

金は長期的に価値を維持できる資産であるため、こうした危機的状況では「逃避先」として選ばれることが多いのです。

中央銀行の金保有量の増加

中央銀行もまた、金相場の動向に大きな影響を与える要因として挙げられます。

特に、中央銀行が金の保有量を増やす際は、金の需要が高まり、相場が上昇します。多くの国では、金を外貨準備資産の一部として保有しており、経済的な不安定さや通貨の価値の下落に対する防衛手段としています。

例えば、ロシアや中国は近年、金の保有量を大幅に増加させました。これには、自国通貨の価値を守り、外的リスクに対する防御策としての意味が含まれています。

また、中央銀行が金を購入すると市場の供給が減少し、相対的に価格が上がる傾向があります。

中央銀行の金買いは市場にとっても非常に重要なシグナルとなり、長期的に金相場を支える要因となっています。

ドル安と金価格の関係

金相場が上昇する大きな理由に米ドルの価値があります。

金は国際的に米ドルで取引されるため、ドルが弱くなると金の価格は相対的に上がる傾向があります。これは、ドルが下落すると、他の通貨で金を購入する際に、より少ない金額で多くの金を手に入れられるからです。

特に、米国の金融緩和政策や金利低下が進むと、ドルの価値が下がり、金の相場が上昇するという現象が見られます。

例えば、1970年代のドルの大幅な下落時には、金価格が急激に上昇しました。これは、ドルの信用が低下することで、投資家が資産を保護するために金を購入したためです。

また、最近では、米国の財政赤字や量的緩和政策の影響でドルが弱くなると、同様に金相場が上昇する傾向が見られます。

インフレと金の相関

インフレもまた、金相場に直接的な影響を与えます。

インフレが進行すると、通貨の実質的な価値が下がるため、投資家は通貨に代わる資産として金を選びます。金はインフレに強い資産とされ、物価が上昇する中でその価値を維持、もしくは増加させる傾向があるからです。

例えば、1970年代のオイルショック時には、インフレが急速に進行し、それに伴い金価格も大幅に上昇しました。

多くの投資家が通貨の価値が下落するリスクを避けるために金を購入し、金相場が急騰したのです。また、2020年のコロナ禍でも、各国が大量の財政刺激策を講じた結果、インフレ懸念が広がり、金の需要が増加しました。

歴史的に見ても、インフレと金相場の間には強い相関があり、物価が上昇する局面では金が投資家にとって非常に魅力的な資産となります。

これは、金が物理的な資産であり、通貨のように発行量を増やすことができないため、インフレの進行に対して価値を保ちやすいことが理由に挙げられます。

過去の金相場の推移

では、具体的にどのような相場変化があったのか、過去10年・20年の金相場の推移を振り返って見ましょう。

過去20年の推移

参照:WORLD GOLD COUNCIL https://www.gold.org/goldhub/data/gold-prices

①   2008年9月- – リーマンショック

2008年の金融危機により、株式市場が急落し、投資家は安全資産として金に資金を移しました。このため、金価格は急上昇しました。

②   2010年~2012年 – ヨーロッパ債務危機

ユーロ圏の政府債務危機が続く中、金はリスク回避の資産として再び注目され、価格が急騰しました。特に、ギリシャの財政問題が注目されました。

③   2013年4月 – 金の価格急落

アメリカ経済の回復期待やFRB(連邦準備制度)の量的緩和縮小に伴い、金価格は2013年に急落しました。特に、投資家が株式などのリスク資産に移行したことが影響しました。

④   2020年初頭~2021年 – 新型コロナウイルスパンデミック

パンデミックにより、世界中で経済活動が停滞し、金は再び安全資産として注目を集めました。中央銀行の金融緩和政策や経済刺激策も、金の需要を押し上げました。

⑤   2022年2月~ – ロシア・ウクライナ戦争

ロシアがウクライナに侵攻したことで、地政学的リスクが高まり、金価格は急騰しました。戦争の長期化による経済的影響や、エネルギー価格の上昇も金価格の押し上げに寄与しました。

今後の金相場の予測

金相場の今後の動向については、多くの専門家が様々な見解を持っています。

特に世界的な経済の不確実性が高まっている現代において、金は依然として重要な安全資産としての役割を果たし続けると予測されています。ここでは、専門家の意見を交えながら、今後数年間にわたる金相場の予測について考察します。

専門家の意見と今後の予測

多くの専門家は、短期的には金の価格が安定して上昇する可能性が高いと考えています。

例えば、UBSの金市場のアナリストは、2024年までに金価格が再び2,000ドルを超える可能性が高いと述べています。この見解は、インフレ率の上昇や、中央銀行が金利を低く保つ政策が続くという予測に基づいています。

また、ゴールドマン・サックスも、インフレや地政学的リスクが高まり続ける限り、金は引き続き魅力的な投資先であるとし、金価格が長期的に上昇する可能性が高いと予測しています。

<引用元>

UBSのレポートはこちらから参照:https://www.mitrade.com/insights/news/live-news/article-0-182714-20240524
ゴールドマン・サックスのレポートの詳細はこちらから:https://www.forexlive.com/technical-analysis/goldman-sachs-raises-average-gold-price-forecast-for-2024-to-2180-from-2090-20240315/

 これらの意見を踏まえると、特にインフレ率が上昇する状況下では、金相場は引き続き上昇する可能性が高いと考えられます。

将来の不確定要素

しかし、金相場にはいくつかの不確定要素も存在します。

たとえば、各国の中央銀行の金保有量の動向が重要な要因となりますが、先述したとおり、近年、中国やロシアをはじめとする新興国の中央銀行が金を大量に購入し、外貨準備の一部として保有しています。

この傾向が続けば金の需要はさらに増加し、相場が押し上げられる可能性がありますが、もしこれらの国々が金の保有を減らすような政策を取る場合、金価格に対する下押し圧力が生じるかもしれません。

また、米国の金融政策が大きな影響を与える可能性があります。金は通常ドル建てで取引されるため、米国の金利政策や量的緩和政策が相場に直接的な影響を及ぼします。

例えば、米連邦準備制度(FRB)がインフレ対策として金利を引き上げると、ドルが強くなるため相対的に金の価値が下がる可能性があります。

一方で、金利が低く保たれ、金融緩和政策が続く場合は、金の価格が上がる可能性が高くなります。

経済や政治の変動が与える影響

世界の不安定さが増している今、投資家が金を求める需要が高まると予想されます。

たとえば、地政学的な緊張が高まる地域や、世界的なパンデミックの影響など、予測不可能なイベントが発生すると、金は一層「安全資産」としての価値を発揮するでしょう。

専門家によれば、こうした不確実性が続く限り、金はリスク回避の手段として重要な役割を持ち続けるとされています。

金相場を確認するおすすめの方法

金相場をリアルタイムで確認することは、投資家にとって非常に重要です。金の価格は24時間取引されており、特定のタイミングで大きく変動することがあります。

ここでは、リアルタイムで金価格を追跡するためのツールやアプリを紹介し、それぞれの特徴や使い方を解説します。金相場を素早く確認するためのツールやアプリには、それぞれの特徴やメリットがあります。

ご自分に合ったツールを使用してみてください。

金価格を確認できるツールやアプリをご紹介

【スマホアプリ】

アプリの最大のメリットは、 アイコンをタップするだけで即座に金価格を確認できる点です。

特に、外出中や素早く価格変動を追いたいときに非常に便利です。しかし、PCではアプリを利用することは難しく、PCでの使用はできません。

そのため、スマホやタブレットを頻繁に使う方に向いています。

金価格アプリ

リンク: Google Play 金価格

メリット: シンプルで直感的なデザイン、金と銀の価格をリアルタイムで表示。価格アラート機能があり、設定した価格に達すると通知が来るため、取引のタイミングを逃さない。

デメリット: 広告が表示されるため、頻繁に使う際は少し煩わしく感じる場合がある。

ブリオンボールト:金・銀価格/取引アプリ

リンク: App Store ブリオンボールト

メリット: 金、銀、プラチナなど複数の貴金属のリアルタイム価格を追跡し、購入・販売の機能も提供。セキュリティ面でも信頼性が高く、初心者から上級者まで利用可能。

デメリット: 初期設定や登録が少し複雑で、最初に使い始めるまでに時間がかかる。

【ブラウザアドオン】

PCを使うユーザーにとって、ブラウザアドオンは非常に効率的なツールです。

ブラウザを開けば、常に金相場を表示しておけるため、別のタブを開く必要がなく手間を省けます。ただし、スマホではアドオンを使用できないため、アプリとの併用もおすすめです。

◆ Edge 金価格

リンク: Edge 金価格アドオン

メリット: ブラウザを開いているだけで、常に金価格を確認できる。Edge専用のアドオンなので、追加インストール後すぐに使える。

デメリット: Edge専用のため、他のブラウザ(ChromeやFirefox)を使っている場合は利用できない。

◆ Chrome 金と銀の価格

リンク:  Gold & Silver priceアドオン

メリット: Chromeユーザー向けに簡単にアクセスでき、リアルタイムの金価格と銀価格を追跡。価格アラート機能も設定可能。

デメリット: あくまでシンプルな価格表示ツールなので、取引のサポート機能はない。

【ウェブサイト】

Webサイトで金相場を確認する場合は、お気に入りやブックマークから開いてアクセスする必要があります。

アプリやアドオンに比べるとやや手間がかかりますが、詳細な価格情報や市場ニュース、過去のデータも同時に確認できるというメリットがあります。

特に、複数のリソースを組み合わせて、包括的な市場分析を行いたい場合には有効です。

◆ Yahoo!ファイナンス

リンク: Yahoo!ファイナンス

メリット: 幅広い市場情報を扱っており、金相場以外の株式、通貨も同時にチェック可能。初心者にも使いやすく、無料で利用できる。

デメリット: 一部リアルタイム性に欠ける場合があり、金価格の更新がやや遅れることもある。

◆ 田中貴金属

リンク: 田中貴金属

メリット: 国内での信頼性が高い金価格情報を提供。純度別に価格が表示され、詳細な情報が入手できる。

デメリット: 海外市場の情報には対応していないため、グローバルな価格動向を知りたい場合は別のリソースが必要。

どのタイミングで価格を確認するのが有効か

金相場は、世界の主要な取引所(ロンドン、ニューヨーク、東京など)で24時間取引されていますが、価格が大きく変動しやすい時間帯があります。

特に、ロンドン市場のオープン(日本時間で午後5時ごろ)や、ニューヨーク市場のオープン(日本時間の午後9時ごろ)は、取引が活発になるため、この時間帯に価格を確認すると良いでしょう。

市場が開くタイミングでは取引量が増えるため、価格の動きが大きくなることが多いです。

価格変動を効率的に追うためのポイントやコツ

金相場の価格変動を効率的に追うためには、いくつかのポイントがあります。

まず、通知機能を活用することが重要です。リアルタイムで変動を追うのは時間がかかるため、特定の価格に達したときに自動で通知が来る設定をしておくと効率的です。

次に、チャート分析ツールを使うことで、過去の価格動向やトレンドを視覚的に把握できます。例えば、サポートラインやレジスタンスラインを見つけ、どの価格帯で取引が多いかを確認することで、次の価格変動のタイミングを予測する助けになります。

インフレや政策金利に関する発表があるときは、市場のボラティリティが高まりやすいため、その前後での価格チェックが効果的です。

 金相場の動向を把握して賢く売却を

金相場の動向を把握して賢く売却を

この記事で紹介したように、金相場は様々な要因によって変動し続けています。

特に、経済の不安定さやインフレなどが続く現代では、金はその価値を維持しやすい貴重な資産です。金の売却を検討されている方は、リアルタイムで金価格を確認し、最適なタイミングを逃さないことが非常に重要です。

また、アクセサリーやジュエリーなど手持ちの貴金属の売却を考えている方にも、金価格が高い時期を狙って売却することが重要です。

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