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【金投資とは?】種類・方法やメリット・デメリットを解説
物価上昇でインフレを目の当たりにしている昨今、インフレに強いと言われる金投資を検討し始める方も多いのではないでしょうか。
事実、金をポートフォリオの一部とすることは、資産運用の有効な選択肢の1つです。
しかし、実際に金投資を始めるにあたり、具体的にどのような種類や方法があるのか、どのようなメリット・デメリットがあるのかを把握している方は多くありません。
そこでこの記事では、上記のような金投資の基本を解説します。金投資を始める際に必要な基本知識を学べるので、ぜひ最後までご覧ください。
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0120-555-666へ発信する お近くのお店にお問い合わせください 店舗検索金投資とは何か基本を初心者向けに解説
金投資とは何か、基本を初心者向けにやさしく解説します。
金投資とは、その名のとおり貴金属のうち「金」を対象とした投資です。金地金(きんじがね)の購入はもちろん、広義では金を対象とした金融商品への投資も金投資と呼ばれます。
金投資には多様な種類があるため、次章では金投資の種類とそれぞれの投資方法(やり方)を紹介します。
金投資の種類・方法
金投資の種類は、おおよそ以下の5つです。
- 現物投資(金地金や金貨の購入)
- 金投資信託
- 金ETF
- 金CFD
- 金先物
上記の種類ごとに、具体的な投資方法は異なります。金投資にはどのような方法があるのかイメージできるように、各投資方法の概要を把握しましょう。
現物投資
現物投資とは、金の現物を購入することをいいます。金投資の方法として「純金積立」がよく知られていますが、純金積立も金への現物投資です。
現物投資における金の購入方法は、以下のとおりです。純金積立の場合など継続的な取引をする際は、購入申し込みの前に会員登録と口座開設が必要な場合もあります。
- 取扱業者の店舗や専用サイトなどで、重量サイズと本数を決めて購入を申し込む
- 提示された金額に同意して、売買契約を成立させる
- 振込などで代金を支払う
- 本人確認書類を持参して店舗で金を受け取る(郵送受取も可)
金の売却方法もほとんど購入時と同じですが、購入時と売却時の業者が異なる場合などは、金現物の状態の査定が必要となる場合があります。
以降では、金の現物投資で購入する金地金(インゴット)や金貨が、それぞれどのようなものかを紹介します。
金地金(インゴット)
金地金とは、金の塊です。以下のように呼ばれることもあります。
- インゴット
- インゴットバー
- ゴールドバー
- 金の延べ棒
金投資の対象として流通する金地金は、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)の基準を満たしたものが一般的です。基準を満たした金地金には、製錬業者のブランド商標が刻印されます。
また、金地金は重量サイズや品位(純度)が異なるため、購入する際はどの重量、どの純度かを確認しなければなりません。
金貨
金貨とは、各国が発行する金貨(コイン)です。とりわけ以下の3つは、世界三大金貨として知られています。
- オーストリアのウィーン金貨ハーモニー
- カナダのメイプルリーフ金貨
- オーストラリアのカンガルー金貨
金地金は5gでおよそ7万円台からとなりますが、金貨なら1/10ozでおよそ5万円台から購入できます。(金の取扱業者が発表した2024年11月26日時点の価格を参照)
ただし、純金積立なら毎月3,000円から投資が可能です。
金投資信託
金投資信託は、金価格の値動きと連動するファンドに投資する方法です。投資の対象は投資信託受益権であり、実際に金地金や金貨を購入するわけではありません。
具体的な仕組みは投資信託によって異なり、例えば金を裏付けとして発行されている上場信託(ETF)を投資対象とするものがあります。
金投資信託は、実際に金地金や金貨を購入しなくても金の値動きで利益を狙える点が特徴です。また、NISAの対象となっているものであれば金投資で得た利益に税金はかかりません。
金投資信託への投資方法は、銀行や証券会社などの販売会社を通じて申し込みます。
金ETF
金ETFは、東京証券取引所などに上場している、金価格の値動きと連動するファンドです。金ETFも投資信託の一部なので基本は金投資信託と同じですが、取引所に上場している点が異なります。
投資信託は原則として1日1回しか取引できませんが、ETFならリアルタイムで取引できます。金ETFへの投資方法は、証券会社に口座を開設し、証券会社を通じて取引所に発注するといった流れです。
金CFD
金CFDは、金を原資産とした差金決済取引です。具体的には、現物を売買するよりも少額の資金(証拠金)を口座に入金したうえで買いや売りから取引を始め、反対売買をすると損益額が口座に反映されます。
金価格が将来上がると考えて買いから取引を始めることはもちろん、将来下がると考えて売りからでも取引を始められる点がCFDの特徴です。
また、金CFDは最大20倍のレバレッジで取引できます。仮に金地金の購入価格が約40万円でも、金CFDならその20分の1である約2万円で取引できるイメージです。
金CFDでの投資方法は、証券会社などに口座を開設して取引ツール(専用アプリやWebサイト)を通じて取引します。
金先物
金先物は、将来、約定価格で金の売買を約束する契約です。
投資方法はほとんど金CFDと同様(差金決済)ですが、一部の例外を除き、ある期日までに反対売買をしないと現物の受渡し(受渡決済)が必要な点などが異なります。
金先物の投資方法は、証券会社などに口座を開設し、証券会社などを通じて取引所に発注するといった流れです。
金投資の魅力・メリット
金投資の魅力・メリットとして、以下の4つがあります。
- 100円など少額から取引できる
- 有事に強い
- インフレに強い
- 実需要がある
金投資を検討している方は、投資対象としての金の魅力を把握しましょう。
100円など少額から取引できる
金投資は、以下のとおり投資方法によっては100円など少額から取引できます。
投資方法 | 最小取引金額(目安) |
現物投資 | 1,000円 |
金投資信託 | 100円 |
金ETF | 約1万円 |
金CFD | 約2万円 |
金先物 | 約5.5万円(金ミニの場合) |
ただし、現物の少額取引では、送料やスモールバーチャージと呼ばれる別途手数料、引出す際の手数料など費用が割高になるため注意が必要です。
有事に強い
金は、「有事の金」と呼ばれるほど有事に強い資産と考えられています。例えば、以下の出来事は金価格の上昇に寄与したと捉えられています。
- 1979のソ連によるアフガン侵攻
- 2001年に米国で起こった同時多発テロ
- 2007年に表面化したサブプライムローン問題
- 2016年の英国によるEU離脱決定
- 2017年の北朝鮮による核ミサイル実験
しかし、金が有事に強いというのは教科書的なセオリー、つまり一般的な解釈であり、有事に金の価格が下落しないとは限りません。2008年の金融危機では、ポートフォリオの調整や現金化などを理由に、株式と同じく金も同時に売られました。
インフレに強い
金は、インフレに強い資産と言われています。その大きな理由は、1970年代のオイルショックや原油価格の上昇で世界的なインフレが発生している際、金価格が上昇したからです。
金がインフレに強いといった定説を前提にすると、金への投資はインフレヘッジにつながります。しかし、近年は化石燃料以外への世界的なシフトの動きから、金と原油価格との相関関係は薄れてきているとの指摘もあります。
実需要がある
金の魅力は、金というモノそのものに希少価値があり、実需要もあることです。
実需要の内容は宝飾品(アクセサリー、ジュエリー)はもちろん、各国の中央銀行が外貨準備として金を保有するといったものもあります。外貨準備とは、通貨当局が為替に介入したり、他国への外貨建て債務返済が困難になったりした場合に使用する準備資産です。
中央銀行によっては、外貨準備として米ドルよりも金を多く保有している場合もあります。
金投資のデメリット・落とし穴
希少性や普遍的な価値があり、インフレや有事に強いと言われていることなど、金には多様な魅力がありました。一方で、金投資には以下のデメリット・落とし穴もあります。
- インカムゲイン(金利や利息)は見込めない
- 手数料などのコスト負担がある
- 紛失や盗難のおそれがある
金投資を検討する際に確認しておくべき重要な情報なので、ぜひ確認してください。
インカムゲイン(金利や利息)は見込めない
金には、株式の配当金や債券の利息のようなインカムゲインはありません。インカムゲインとは、資産の保有・活用・運用によって得られる利益をいいます。
インカムゲインがないだけで特段の不利益はありませんが、期待できる利益がキャピタルゲインに限られる点は把握しましょう。
キャピタルゲインとは、資産価格の上昇によって得られる利益のことです。
インカムゲイン | 資産の保有・活用・運用によって得られる利益 |
キャピタルゲイン | 資産価格の上昇によって得られる利益 |
もっとも、金CFDでは、ポジションを持ったまま営業日の取引時間を跨ぐと、金利調整額の受け払いが発生することがあります。一般的に、金の売ポジションだと受け取れる反面、買ポジションだと金利調整額を支払わなければなりません。
手数料などのコスト負担がある
金投資の方法には多様なものがありますが、すべての投資方法で手数料などのコストが発生します。そのため、金価格の値動きによって得られる利益がそのまま手元に残るわけではありません。
投資方法 | コストの例 |
現物投資 | ・売買価格の差(スプレッド) ・現物を郵送で受け取る場合は送料 ・一定サイズ以下の金を売買する場合はスモールバーチャージ ・現物転換の場合は引出し手数料 |
金投資信託 | ・購入時手数料 ・運用管理費用(信託報酬) |
金ETF | ・取引手数料 ・現物転換の場合は手数料、送料など |
金CFD | ・売買価格の差(スプレッド) ・買いポジションの場合は金利調整額 |
金先物 | 取引手数料 |
どのような投資方法を選ぶかはもちろん、どの業者を通じて取引をするかなどでコストの詳細は変わります。金投資の目的に基づき、どの投資方法や業者が最もコスト負担を抑えられるか検討しましょう。
紛失や盗難のおそれがある
現物投資に限るデメリットとして、金地金や金貨といった金の現物には、紛失や盗難のリスクがあります。
紛失や盗難のリスクを回避または低減する方法は、次のとおりです。
- 貸金庫サービスを利用する
- 証券会社などの保管サービス(無償/有償)を利用する
資産運用の手段として金に現物投資する場合は、紛失や盗難のリスクがないよう、口座開設をしたうえで証券会社などの保管サービスの利用をおすすめします。
金投資にかかる税金の課税関係
金投資で利益を得ると、税金が課税される場合があります。納税義務があるのに申告・納付をしなければ脱税となるため、金投資をする方は事前に把握が必要です。
現物は原則として総合課税の譲渡所得
個人が金の現物投資で得た利益は、原則として総合課税の譲渡所得(短期譲渡所得または長期譲渡所得)に区分され、所得税や住民税の課税対象となります。
金のほか、宝石や美術品を売って得た利益も総合課税の譲渡所得として計算します。
この場合、売却金額から購入金額と取引手数料などを引いた金額が譲渡益となりますが、譲渡益が年間50万円以下なら50万円の特別控除があるため譲渡所得の金額は0円です。
つまり、金や宝石、美術品などを売って得た総合課税の譲渡所得が年間50万円以下だと税金はかかりません。
仮に譲渡益が60万円の場合、50万円の特別控除を適用したあとの10万円が譲渡所得の金額となります。所有期間が5年超えの金を売却した場合には、実際に課税対象となるのは譲渡所得の金額の半額です。
課税対象となる譲渡所得があれば、総合課税の名のとおり、給与所得や事業所得と合算して税金を計算します。
なお、営利目的で相当期間にわたって継続的に売却している場合は雑所得や事業所得に区分される可能性があり、所得の計算方法などが異なります。50万円の特別控除もありません。
投資信託・ETF・CFD・先物は申告分離課税
現物投資ではなく、投資信託やETF、CFD、先物取引で得た利益は、申告分離課税の対象です。なお、投資信託とETFについては、株式投資で得た利益と同じ扱い(所得区分)で、特定口座制度の活用ができ、NISA制度の対象となる場合もあります。
税率は所得税、住民税、復興特別所得税をあわせて20.315%です。
金投資に関するよくある質問
金投資に関するよくある質問に回答します。
金投資が「やめとけ」や「おすすめしない」「怖い」と言われる理由は?
多様な理由が考えられますが、主に取引コストの負担が大きい場合があることが理由です。特に少額の現物投資では、スモールバーチャージが発生する場合があります。
金投資は危険?
金投資は現物自体に普遍的な価値が認められているため、株式や債券のように発行者の倒産などで価値がゼロになることはありません。信用リスクがない点を見ると、危険性は高くないといえます。
一方で、金価格の変動が激しい場合もあり、価格変動リスクの観点からは危険性がないとはいえません。特に、CFDや先物などレバレッジをかけられる投資方法では注意が必要です。
金投資のメリット・デメリット(リスク)を把握して投資判断をしましょう。
金投資は儲かる?
必ずしも儲かるわけではありませんが、金価格の上昇による利益は見込めます。
金は価値がゼロになる可能性が限りなく低い資産であるため、積立投資など時間を分散して購入することで、単位あたりの購入単価を抑えられます。
金の価格は長期的には上昇基調を維持しているため、積立投資で単位あたりの購入単価を抑えておくと、長期的には儲かりやすいといった考え方も可能です。
金価格は今後どうなる?
多様な要因によって変動する金の価格を、確実に予測することはできません。また、近年では米ドル価格と逆相関の関係にあるなど、教科書(セオリー)どおりの値動きを見せないこともあります。
もっとも、金の価格は長期的には上昇を続けているため、今後も長期的な上昇が見込まれています。
金投資は初心者におすすめ?
個人の資産状況や考え方によりますが、基本的にはおすすめできます。ただし、金融商品の取引経験がない方は、レバレッジをかけて取引できるCFDや先物での取引は避けたほうが無難です。
ポートフォリオのうち金投資は何割くらいの比率・割合がおすすめ?
一般的には、資産全体のうち金が占める割合は10~15%程度が目安と言われています。しかし、年齢や資産額、リスク許容度などで最適な比率・割合は異なるため、あくまでも目安に過ぎません。
まとめ
金投資は、インフレや経済変動に対するリスクヘッジとして、長期的な資産形成に役立つ投資手段です。
この記事では、金投資の種類やメリット・デメリット、そして税金について解説しました。金投資は、現物投資や投資信託など、さまざまな方法で始めることができます。しかし、金価格の変動や手数料など、注意すべき点も存在します。
金投資を始める前に、ご自身の投資目標やリスク許容度をしっかりと把握し、自分に合った投資方法を選びましょう。
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